
 |
|
タイトルはアンドレ・マルローの著書から。時を超えて届く声、絶対の価値、絶対の貨幣…。20世紀末のサラエボでの事態をアクチュアルに糾弾する19世紀の声。闇からの回答。映画は写真を相続して始まった。近代絵画の父マネは、映画の父でもあったのではないか? 過去は死なない、過去ですらない。あの1942年の列車。「悪魔が夜来る」のアラン・キュニーがよみがえる。イタリアは2度も裏切ったのに、戦後イタリア映画の凄さはどういうことか…。「イタリア旅行」「無防備都市」「ウンベルトD」「道」「山猫」…。
(27分) |

 |
|
ヌーヴェル・ヴァーグはアンリ・ラングロワのシネマテークから生まれた。映画博物館、現実の博物館。 そこには光があった。「大人は判ってくれない」がロッセリーニの「ジャンヌ・ダーク」と交錯し、「現金に手を出すな」のギャバンとパゾリーニの「奇跡の丘」のキリストのシーンが対話する。本当の映画とは、見ることのできない映画? 人の心には、まだ存在しない場所がある。シュトロハイム、ラングロワ、ヴィゴ。さらなる新たな波。ベッケル、ロッセリーニ、メルヴィル、ドゥミー、トリュフォーへのやさしい追悼がこの章を閉じる。
(27分) |

 |
|
荒荒しい風の中での撮影(「フォーエヴァー・モーツアルト」)で始まる4Aはヒッチコックへの大いなるオマージュの章。アレクサンダー大王、シーザー、ナポレオン、ヒトラーが果たせなかった宇宙のコントロール(支配・掌握)を、ヒッチコックは果たした。ドライヤーとただ二人、奇跡を映画にできた映画作家だ。子供たちが襲われる「鳥」、ケイリー・グラントがジョーン・フォンテーンにミルクのグラスを運ぶ「断崖」、排水溝に落ちる「見知らぬ乗客」のライターは誰の脳裏にも深く残っている。
(28分) |

 |
|
終章はレクイエムを思わせる深い静謐さで展開する。徴(しるし)は人生に、映画にあふれている。 タイトルはスイスのシャルル=フェルディナン・ラミュの1919年の小説からで、ゴダールが以前から映画化を夢見た、行商人の物語だ。世界の終焉を告げる行商人とは何者か。「巴里のアメリカ人」「ジュデックス」、ピカソ、ダヴィンチの絵。収容所で、瀕死のユダヤ系ドイツ人をナチスは<モスレム>と呼んだ。シャルル・ペギーの<歴史の娘クリオ>。決して結びつかないものを結びつけること。ボルヘスの寓話の、ありえない夢を見た男…。
(37分) |
監督・編集:ジャン=リュック・ゴダール
出演・声:ゴダール、ジュリー・デルピー、サビーヌ・アゼマ、アラン・キュニー、ジュリエット・ビノーシュ、セルジュ・ダネー、ジャン=ピエール・ゴス、アンヌ=マリー・ミエヴィル、アンドレ・マルロー、パウル・ツェラン、エズラ・パウンド、GAUMONT,
PERIPHERIA, CANAL PLUS,LA SEPT, FR3, JLG FILMS, CNC, RTSR, VEGA FILMS,
FEMIS/(C) GAUMONT 1998
配給:フランス映画社、バウ・シリーズ作品
協力:IMAGICA、ソニー・映像ソフトセンター、アテネ・フランセ文化センター、デジタルプラス、紀伊国屋書店
日本語字幕=<映画史翻訳集団2000>=松岡葉子、武田潔、堀潤之、橋本一径、ベルナール・エイゼンシッツ、アンドリュー・リトヴァク、蓮實重彦、浅田彰、山田宏一、奥村昭夫、小沼純一、藤原えりみ、細川晋、野谷文昭、桜井美奈、金谷重朗、吉岡芳子、冨田三起子、高水美佐、竹内紀子、川喜多和子、柴田駿……
> 第1〜4章(1A〜2B)
|